生活の倫理

生活の感想

『1984』ジョージ・オーウェル

 

 

大橋先生が講義中に無数に挟んでくる、「君たちいま僕が言ったことわかるよね?」みたいな小ネタにビッグブラザーの名前が出てきた。

 

 

そういえば初夏くらいの時期に読んだけど、書いてなかったなって。

 

 

他の記事でも書いたかもしれないけど、名作とされてる作品って読んだ直後は期待が大きすぎて、そんなに評価されるほどは面白くないなと思ってしまう。

 

 

でもなんか記憶に残る要素っていうか、生きていてそのうちに、ああこれかと思う要素がある作品が名作といわれている気がする。

 

『電気羊はアンドロイドの夢を見るのか』のシンパシーボックスが、じわじわ度は今のところ1番だ。

 

 

作中に、「ビッグブラザーはあなたを見ている」という標語がある。

 

 

このビッグブラザーが、毛沢東レーニンヒトラーなんだけど、この見られている感覚は、支配被支配関係にすごく関わってくる。

 

これは確かにねすごいね。そう思っていた。

 

 

でもこの前の宮下先生の美術史学の講義での社会主義芸術の話によると、この肖像画に見られている感覚の利用はよくあることらしい。

 

スターリンなんかも、自分の写真を各家庭に1枚ずつ配ってて、リビングの1番いい場所に飾ることが義務だったらしい。

毛沢東とかもめちゃ大きい肖像画をかざってますよね、天安門とかに。

 

これを聞いたとき、ジョージオーウェルはすごいなと思ったけど、冷静に考えたら1984が後だね。

 

 

良いフィクションを書くにはいろんな知識が要るんですね。

 

2018.12.27 23:54