『窓の魚』西加奈子
数日間の夏休みらしい夏休みを過ごしたあとの空白の1日。
正しくは、やるべきことを放棄した1日。
本を読むつもりだったけど、16時まで寝ていた。
無駄な1日を過ごしちゃったなとも思うけど、だらだらもしないといけないからさ。これもいい1日だ。
起きてなんとなくこの本を開いて、収録されている4編のうちの1つ目だけ読んで、暗い気持ちになった。だからあとはサイゼリヤに行って読んだ。
サイゼリヤはいいね。新在家はあんまり知り合いも来ないし。ごはんは安いし。雰囲気が明るいし。
さっき書いた『もういちど生まれる』とは、読後感も読んでる感じも真逆。陰気だしなんとなく憂鬱な感じだしそもそも画が暗い。
そこが雰囲気があっていいところだから、だめな訳では全くないけど、ただ暗い。
読んでいて一番思ったのは、誰かに知らない間に薬を盛られてたらいいなということ。
本当にされたら全然良くないけど、フィクションで薬が盛られるとすごく綺麗にみえる。
この小説の雰囲気を作ってる1つの要素として、誰かが言った重要なセリフが相手には聞こえていなくて、伝えたと思っているのに伝わっていないことがよくあった。
相手は聞き返すのが面倒で適当に流していたり、そもそも発言に気づいていなかったり。
ままならなさ。
2018.08.10 05:34