生活の倫理

生活の感想

『からくりからくさ』梨木香歩

 

西の魔女が死んだ』って、課題図書とかによくなってる小説があるじゃないですか。

 

 

あれ大学生になってからやっと読んだんですけど、すごく良いですね。こんな雑な言葉使うの良くないかも知らないけど、スローライフ小説っていうか。

 

絵になる暮らしを描いていくのが、やっぱり絵になるから、そのまま小説にできる感じ。ストーリーがメインってわけではないと思う。

ジャムを作ったり、シーツを洗ったり、草を摘んだりさ。

 

 

いま『西の魔女が死んだ』がどんな本だったかなって思い出してたら、『赤毛のアン』と『悲しみよこんにちは』の情景が一緒に浮かんできた。

 

いろんな光景が浮かぶけど、どれが今書こうとしてる作品なのかわからなくなってしまった。

 

 

赤毛のアン』はもちろんアンの目を通した自然や生活の美しさを楽しむ小説だから、情景の綺麗な小説を思い出そうとして一緒に出てくるのはわかる。

 

でも『悲しみよこんにちは』って、そういうやつだっけってちょっと思った。人間関係小説じゃなかったっけって。

 

 

小説って文字なのに、光景で覚えてることよくあるよね。

 

悲しみよこんにちは』の情景を思い出してて、「登場人物が昔大好きだったゼリーサンド」が浮かんできた。でもこれって、今度は『からくりからくさ』に出てくるやつだ。

 

今まで忘れてたけど、読みながらすごく食べてみたくなったんだった。このゼリーサンド。

 

 

この記事を書き出したときは、

「『からくりからくさ』そこまで面白いと思わなかったなぁ、でもこの作品めっちゃ好きって言ってる子がいたし、人によっては面白いのかな、面白くないって言っちゃうとちょっとな」

って思ってた。

 

けど一冊本を読んで、なんとなく残るイメージがあれば、それで十分なのかも。

 

 

だから良い本だったのかなって。書いてる途中で思い直した。

 

 

一冊良いと思える本を増やせてよかった。

 

 

2018.05.29 03:15